Vol. 03

店頭販売1000倍計画「第3回 窓販専門部署の設立」

CATEGORY
ニッキン投信年金情報
DATE
2005.07.11

“仕事のできる環境をつくる”

株式投信の販売で先行他社に差をつけられると、遅まきながら行内でも、投資型金融商品(株式投信や外貨預金、保険等)の販売を推進する専門部隊の必要性が理解されてきました。そして2001 年4月、ついに行員3名と証券会社出身者による10 名で構成される窓販専門部署「金融商品販売支援チーム」が設置され、私もそこに参加することになりました。

本店内のコールセンターの休憩室を改装して造った初期のチームの部屋は、狭い上に窓がなく、コールセンターのコンピュータの熱気がこもって、きわめて劣悪な環境でした。働く場所だけではありません。本部でも営業店でも、依然として株式投信にネガティブな考え方をもつ行員が少なくありません。専門組織が発足したからといって、ただちに理想どおりの活動が始まり、実績が上がっていくはずもなく、こちらの環境もとても良好といえる状態ではありませんでした。

個人部の企画グループに所属していた私が金融商品販売支援チームへの配属に立候補したことに対し、「河合は変わっている。企画からあんなところに行きたがるとは」と、上司からしみじみ言われたこともありました。つまり、これからも様々な作戦が必要だったのです。

「Q3 行内でも認知度の低かった金融商品販売支援チームを有名し、働きやすい環境にするために行ったことは?」
「A3 まず行ったことは、販売支援も求めていない営業店に対し、「金融商品販売支援チーム」という名称を使わないことでした。」

“「きんばいチーム」の誕生”

そこで、つけた名前が「きんばいチーム」。あえて汚いハエのような奇妙なネーミングでチームを目立たせ、全社の注目を集めようという作戦です。さらに、株式投信の販売実績を伸ばすため、以下のようなことを行いました。

①「マンスリーきんばいニュース」の発刊

郡部の支店の渉外担当やテラーの活躍や苦労、参考になるセールス話法、他行の動向などを集め、テラーから支店長まで興味をもって読んでもらえるような月間のニュースレターを作成しました。この「マンスリーきんばいニュース」は、1 年間にわたって続けました。

②人の気を引く地道な活動

厳しい環境下で苦戦する販売部隊を助ける組織として認知されるため、電話応対を始めとする営業店とのコミュニケーションを非常に大切にし、どんな遠いところでも喜んで勉強会に行くなど、誰からも愛される組織「きんばいチーム」になる努力を徹底しました。現在、多くの運用会社や保険会社のホールセラーの方が実施されていることですが、結構地道な努力です。しかし、こうした努力が認められ、2001 年の支店への応対が優れていた本部セクションのランキングで、第3位にまでなることができました。

③テラー向けセールス研修

また、同年7月には、セールスのスキルアップを狙いとした「テラー向けセールス研修」を実施することになりました。この研修は私のかねてからの念願であり、テラーの人たちが私たちのチームを信頼し、自分たちの味方であると感じるきっかけにもなった研修です。当初は正式な研修として認められず、自発的な勉強会の形でスタートせざるをえませんでしたが、現在も継続して行われ、店頭販売の実績アップに大いに貢献しているようです。研修の内容については、次回お話させていただきます。

ちなみにコールセンターの休憩室からは、業績を認められたのか1 年間で脱出することができました。まずは、めでたしめでたし。