Vol. 11

店頭販売1000倍計画「第11回 テラー研修成功のポイント3」

CATEGORY
ニッキン投信年金情報
DATE
2005.09.12

“刺激的な集合研修を目指して”

1人の受講者の高いモチベーションを複数の受講者に伝播させ、その受講者同士のモチベーションを刺激することで、さらに高いモチベーションを創造させる。こんな研修ができないかと、いつも考えていました。

「Q11 モチベーションを刺激するために行った研修の方法とは?
「A11 嫌がるテラーもいましたが、販売実績の順番で研修の受講班を決めました。」

 

“メンバーの入れ替え戦は頻繁に”

第7回で担当者ごとの販売実績ランキングを社内LANに公表したことをお話しましたが、研修の班編成も、その販売実績順に上級、中級、初級と分けて行いました。

半期ごとに班編成を見直しましたが、上級が有名なテラーで占められることなく、若手や今まで運に恵まれなかったテラーもどんどん上級に組み込まれてきました。もちろんランクダウンもありますから、常に違う顔ぶれで研修が行われていたことになります。

また「3名1 組のロールプレイング」や「6名で行うディスカッション」の研修でも、テーマごとにメンバーをシャッフルしました。なるべく多くの人と情報交換ができ、同時に緊張感を持続できるように工夫したわけです。

グループ編成を考える手間は大変でしたが、支店規模や入行年次が偏らないようにするだけでなく、テラーの性格まで考慮して行うと、受講者の間にカリキュラムや講師の力に関係なく好循環な刺激が生まれ、モチベーションが高まっていきました。

受講者も回を重ねるごとにこのようなやり方に慣れ、初めて会ったテラー同士でも臆することなくロールプレイやディスカッションができるようになりました。むろん前向きな話だけでなく、上司に対する愚痴などが少なくなかったことも事実ですが、ここまでくれば講師も大分楽ができます。

“新鮮さを保つために”

受講者が研修に慣れることは良いことですが、マンネリは馴れ合いに陥る危険性があります。そこで運用会社や保険会社の方にも、ずいぶん協力を仰ぎました。前回お話したブレーンストーミングのやり方なども、某保険会社の方にレクチャーいただいたものです。

社内研修に外部の人を入れることを気にする向きもありますが、積極的に取り入れるべきだと思います。社内の人間が言うと角が立つようなことも、外部講師に代弁してもらうと、受講者も素直に聞き入れる場合があります。

ただし丸投げはいけません。事前の打ち合わせと事後のフィードバックを徹底し、自由に意見交換できるパートナーシップを運用会社や保険会社の方と保つことが重要なのです。

研修の影響力は絶大です。講師のスキルアップも含め、研修は常に進化すべきものなのではないでしょうか。

“変額年金(VA)も窓口で売る”

2002 年11 月には、テラーのモチベーションを信じてVAの研修を導入しました。しかし当時は、定額年金保険は積極的に店頭でセールスするが、変額保険はテラーに売らせるべきでないという意見が、銀行本部のみならず保険会社にもありました。

そんな逆風の中、外部講師の強力なバックアップを得てVAの研修を決断したのですが、研修に慣れたテラー達は、非常に積極的にロールプレイングに取り組みはじめました。そして、男性渉外担当者に負けじと張り切るテラーたちのモチベーションの高まりは、すぐに販売実績となって表れました。

“研修の社内PRも忘れずに”

このような研修を続けていくには、社内PRも重要です。行内報や行内ビデオニュースで積極的に研修を取り上げてもらったり、受講したテラーに「研修のお陰で販売実績が上がった」と証言してもらうといった努力も欠かせません。「社内営業」は、本当に重要ですよ!