Vol. 09

店頭販売1000倍計画「第9回 テラー研修成功のポイント1」

CATEGORY
ニッキン投信年金情報
DATE
2005.08.29

“研修はテラーをこう変えた”

2001年7月、私にとって一番思い入れが深く、また店頭の販売実績に一番影響を与えた「テラー向けスキルアップ研修」がスタートしました。紆余曲折もありましたが、2年後には以下のような効果が現れてきました。

①講師が「ロールプレイを5分間、始めてください」と言えば、その場で初めて顔を合わせたメンバーが相手でも、躊躇なくロールプレイが始まるようになっていた。

②最近の成功事例についてのグループディスカッションが、いつまでも話題が尽きないくらい盛り上がっていた。

③休憩時間になっても受講者同士が、業務推進上の悩みや愚痴などを年齢や地域を越えて話し合っていた。

④受講者間のスキルや意欲の差が、ほとんど感じられなくなってきた。

⑤若手の中に、ベテランをリードする意欲の高い行員が出てきた。

こうして、かつては何に対しても「出来ない理由」しか言わなかったベテラン行員が、驚くほど明るく真剣に、ロールプレイに取り組むようになっていったのです。

「Q9 テラー向け研修が成功した要因は何だったのでしょうか?」
「A9 明確なコンセプトを持ち、実行したこと。これに尽きるでしょう。」

 

“3つのコンセプト”

研修を成功に導いたコンセプトは、大きく3つの改革に分けることができます。

1.意識の改革

①この業務で女性は活躍できる――男性より実績を上げ、会社から必要な行員と思われる仕事はこの分野です。一緒に頑張りましょう。

②豊かな老後のためには投資が重要――将来の不安に備え、自分の資産の管理・運用を真剣に考えましょう。

③お客様を不幸にする商品でない――購入するかしないか決めるのはお客様です。投信を薦めるのはお客様のためという自信を持って、セールスしましょう。

2.研修方法の改革

①本部の自己満足的な研修からの脱却――楽しく、かつ厳しい「参加型研修プログラム」を作成し、単なる講義は行わない。

②常に実戦的であること――基本は一日中、ロールプレイとディスカッション。目標は「翌日にはセールスし、成約できる」こと。

③継続的な研修――1 度受講すれば資格を与えるような研修ではなく、テラーを続ける以上は永遠に受け続けなければならない継続的研修を目指した。

④外部講師の活用――内部スタッフは研修のプロデュースに徹し、特に知識の不足している分野の講習や研修資料の作成はプロに任せる。

3.セールス手法の改革

①新しいセールス技術の習得――昔の優秀テラーの手法にとらわれることなく、積極的に新しいセールス技術を身につける。

②お客様の話を聞くことの大切さを強調――しゃべりのうまい人が、良いセールスレディーではない。
話のスムーズさを競うロールプレイの否定。

③販売支援ツールの活用――販売支援ツールの活用は大切なセールススキルであることを強調し、優れた「販売支援ツール」を効果的に使いこなすことの重要性を、ロールプレイを通じて浸透させる。

④成功事例と失敗例の共有化――グループディスカッションを積極的に導入して悩みや問題点を共有化し、誰もがセールスをすれば販売できる雰囲気をつくる。

以上のようなコンセプトで研修を実施しましたが、これ以外にも研修が成功した要因があります。

それは、次回。