Vol. 08

店頭販売1000倍計画「第8回 店頭販売成功のポイント3」

CATEGORY
ニッキン投信年金情報
DATE
2005.08.22

“必殺仕事人部隊”

「お願いですからテラーの実績を上げてください。」こんな支店長の依頼が増えてきました。しかし、そんな支店を訪問すると、「何しに来たの?」と敵意むき出しバージョンや「関係なーい」と何を言われても反応なしバージョンなど様々な難敵が待ち受けていました。

「Q8 そんな難敵に対し、モチベーションの上がる支店勉強会はどのように行ったのでしょうか?」
「A8 「実績を上げろ」と言われるのは嫌ですが、「実績が上がるとうれしい」「実績をあげたい」という気持ちは、人により度合いは違いますが誰にもあります。また、他人に成果を認められたいという気持ちも誰もが持っているものです。支店勉強会では、そのようなテラーの気持ちをくすぐることがとても大切になります。」

“次の日に実績をあげてもらうために”

①セールスする勇気を持ってもらい、②実績を上げるきっかけをつくり、③そして実績となったらすぐに褒める。支店勉強会を通じて、このような流れが実現できれば、その支店のモチベーションは上がってくるでしょう。

①セールスする勇気を持ってもらうには「ロールプレイング」が最も効果的です。その時、他のテラーの見本となるようなロールプレイを演じてもらう必要はありません。もちろん、見せしめのようなロールプレイングも止めましょう。やらされたテラーは、支店の役席にも本部担当者にも敵意が倍増し、さらにモチベーションが下がってしまいます。「ロールプレイング」で大事なことは、演じることではなくセールスの練習をし、セールスする自信を持ってもらうことです。「この資料を使って、こうやって話せば、こんなに簡単にセールスできるんだ」「意外と簡単に話せた」「これなら私でもできる」という自信と「明日、早速チャレンジしてみよう」という勇気を持ってもらえればしめたものです。

②実績を上げるきっかけをつくるには、「明日は、必ず実績が上がります。実績が上がったら、私の携帯電話にお昼までに連絡してください」というような暗示と約束をしましょう。この暗示の効力を上げるには「必ず次の日の実績が上がるようにする」という講師側の意気込みや次の日が休みである金曜日の夕方の勉強会を避けることなどが大切です。今まで全く実績が上がらなかったテラーから「実績が上がりました。」と連絡があると本当にうれしかったですね。

③支店勉強会のフォローとして実績を上げたテラーを褒め、「本部担当者が自分に気を掛けてくれている」と感じさせることは、モチベーションを上げるには非常に効果的です。特に、店頭販売実績が悪い支店の多くは、店内のコミュニケーションが不足しています。店全体のコミュニケーション不足まで改善することは難しいと思いますが、「○○さん、がんばっていますね」と声を掛け、彼女たちに次のセールスをさせる原動力を与えるフォローをするのです。

“リーダーとなるテラーに対して”

「周りの上席などが無関心を装い、1人のテラーにプレッシャーをかけさせている」こんな状況は最悪です。そんな支店のテラーリーダーは、「自分だけが一生懸命セールスするのはばかばかしい」と思い、実力があるのに販売実績は上がらず、モチベーションも下がりっぱなしです。しかし、彼女も他の支店のテラーと同じように「実績が上がるとうれしい」「実績をあげたい」という気持ちがあります。

支店勉強会を行う本部担当者の役割は、彼女の気持ちを上席者や周りのテラーに代わって伝え、彼女がリーダーとしてチャレンジするきっかけを与えることです。

支店勉強会だけでその支店のマネジメントまで変えることはできません。しかし、一人ひとりのテラーのモチベーションを少しずつ上げることはできます。でも、いちばんモチベーションが上がっていったのは、一生懸命頑張っている支店やテラーと仕事をさせていただいた私だったかもしれません。